電流リップル検出ICによるブラシ付DCモーターのポジション、負荷電流の検出
モーターの制御を行うのに、これまで磁気センサー等を使って回転数や回転角度を検知するのが一般的でした。これに対し、モーターがブラシ付DCモーターであれば、ブラシから電流脈動(リップル)を検出することによって回転数や回転角度を検出することができます。更に同時に負荷電流の検出も可能です。

従来のモーターの制御の課題
モーターの制御には磁気センサー等を使用して、モーターに取り付けた磁石の磁力を検出する方法が一般的です。
但し、この場合には以下のような課題があります。
- ・磁石と磁気センサー(が実装された基板)やハーネス等のディスクリート部品とそのスペースが必要になる
- ・磁気センサーは、モーターに取り付けられた磁石の磁気を検知できるモーターの近傍に設置しなければならない
解決事例
対象のモーターがブラシ付DCモーターだったため、アルプスアルパインの電流リップル検出ICを使って電流リップルを検出し、磁気センサーの代りに回転周期、回転速度、回転数を検出できるようになった。同時に電流センサーの代りとして負荷電流の検出もできるようになった。

導入効果
- 部品点数の削減
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磁気センサーおよびその実装基板やケーブル、磁石などのディスクリート部品を削減できる。
- 省スペース
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部品点数削減に伴い、モーター近傍などの省スペース化が実現できる。
- 軽量化
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部品点数削減に伴い、ケーブル削減など軽量化ができる。
- レイアウトの自由度
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電流リップル検出ICは、MCU基板に搭載するなどモーター近傍に設置する必要がなく、設計自由度が向上できる。