アルプスアルパインの抵抗式ポジションセンサーの特長

前回、抵抗式ポジションセンサーではリニアリティ特性が重要であることをご説明しました。 今回はアルプスアルパインにおける抵抗式ポジションセンサーのリニアリティ特性向上の取り組みと、長寿命など更に特長のある製品バラエティをご紹介します。

抵抗式ポジションセンサーのリニアリティ向上

抵抗式ポジションセンサーのリニアリティ特性は出力の「大きなうねり」と「細かい変化(マイクログラディエント)」で構成され、 それぞれの発生要因を改善することでリニアリティ特性を向上することができます。

出力の大きなうねり

出力の大きなうねりは、抵抗パターンの膜厚のバラツキと位置ズレにより発生し、ロータリータイプの場合は抵抗パターンとブラシの中心軸間の位置ズレからも発生します。 アルプスアルパインでは長年の抵抗体の印刷加工技術の改善で抵抗パターンの膜厚のバラツキを極小化しています。
このバラツキは、RDC50シリーズの抵抗体を400m陸上トラックに見立てたときに、ピンポン球約1個分の高低差に相当します。


出力の細かい変化(マイクログラディエント)

マイクログラディエントは微小区間で規定したリニアリティのことであり、抵抗体の表面粗度と材料組成特性により生じます。 高精度なマイクログラディエントを達成するためには、抵抗体の表面粗度と印刷インクの材料組成を改善する必要があります。
アルプスアルパインでは抵抗体印刷工程の諸条件を最適化することにより抵抗体の表面平滑レベルを改善し、 さらに抵抗体表面に現れる導電物質の粒径を揃えることで、従来比で3分の1のマイクログラディエントを実現しました。


抵抗式ポジションセンサーのバラエティ

アルプスアルパインでは、標準的なリニアタイプやロータリータイプの抵抗式ポジションセンサー以外に長寿命タイプも取り揃えています。

長寿命タイプ(RDC90シリーズ)

アルプスアルパインでは表面が鏡面のような、上記以上に平滑な抵抗体を開発しました。
RDC90シリーズでは、この抵抗体を採用することにより抵抗体とブラシの摩耗を更に低減させ1000万サイクルの動作寿命を達成しています。


この他にも、コネクター端子一体タイプのRD6R1Aシリーズも取り揃えています。

また、アルプスアルパインでは抵抗式ポジションセンサー以外にも各種センサーを取り揃えています。

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