超小型化が進むウェアラブル設計に応えた
幅1.4mmが切り開いた操作デバイスの新たな選択肢
- 部署:
- 商品開発部
背景
ウェアラブル機器を手がけるX社では、次期モデル(スマートリングや小型トラッカーなど)ではさらなる小型・軽量化が求められていた。しかし、そのためには装着時の違和感を抑えるため本体幅を限界まで薄くする必要があったが、従来のスイッチでは収まらず、新たな選択肢が早急に必要だった。
課題
スイッチ搭載スペースの縮小で顕在化した操作デバイスの限界…
次期モデルの設計検討が進む中で、X社の商品開発部が直面したのが、筐体側面に確保できるスイッチ搭載エリアの大幅な縮小でした。外形を薄くするほど側面の自由度は減り、これまで採用していた幅1.6mm以上のタクトスイッチ®では物理的に搭載できないことが判明したのです。
- 課題のポイント
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- 筐体の超小型化により、従来サイズのスイッチが物理的に搭載できなくなった
- 小型スイッチでは、操作感や寿命性能の確保が難しかった
- ウェアラブル用途に適した信頼性を満たす選択肢が限られていた
担当のM氏は、当時の状況を次のように振り返ります。
「筐体をここまで薄くすると、これまで当たり前に使っていたスイッチが使えなくなります。設計の自由度が一気に狭まりました」
そこで商品開発部では、より小型のタクトスイッチ®を探索しましたが、サイズ帯が小さくなるほどラインアップは限られていました。仮に候補が見つかっても、押し感の弱さや荷重ばらつき、寿命面の不安といった課題があり、ウェアラブル用途として求める水準には届きませんでした。
特にスマートリングや補聴器、イヤホンなどの超小型セットでは押下代が極めて浅く、スイッチ単体で操作感を再現できるかどうかが、操作性の成立を左右しています。サイズの制約と操作感の確保という相反する要求を同時に満たすことは、容易ではありません。
さらに、部品選定が長引けば設計確定や試作日程にも影響します。外形を限界まで薄くする開発ほど、選定遅延が後工程に与える影響は大きく、商品開発部は早急に打開策を見出す必要がありました。
[上K1]許容ストロークが短いためといった表現は如何でしょうか。