
補聴器市場からデジタル機器分野まで拡大!
SKTAシリーズ静音タイプが拓いた新たな製品価値とは
- 部署:
- 商品開発部
解決
数値データに裏づけられた、静音性能と確かな操作感を両立する新スイッチの採用。
転機となったのは、取引先であるアルプスアルパインから紹介された「タクトスイッチ® SKTAシリーズ静音タイプ」でした。I氏が注目したのは、音の大きさや周波数帯がdB値で明確に可視化されていた点です。
「どのくらい静かになるのかを数値で比較できたのが、エンジニア視点で理解しやすく助かりました。それにdB値がSPECとして保証されていたので、社内での説明にも説得力が出ました。そのうえアルプスアルパインの手厚いサポートもあり、評価用の試作にすぐ取りかかれたのも助かりましたね」(I氏)
- 解決のポイント
-
- dB値がSPECとして保証されている点や周波数帯の静音データにより、効果の定量的検証が可能だった
- 明瞭な操作感と静音性を両立し、ユーザー評価も高かった
- 防塵・防水仕様(IPX8/IP6X相当)により、設計変更を最小限に抑えられた
実機モックで組込み評価を行った結果、開発陣はすぐにその効果を実感しました。操作音は明らかに小さくなり、それでいて指先にしっかり押した感触が残ります。加えて、作動力は0.7〜2.4Nの範囲で柔軟に選定でき、防水・防塵性能もIPX8/IP6X相当と、B社の補聴器に求められる要件を十分に満たしていました。
「スイッチの変更にともない、私たちもそれに合わせた設計や筐体の一部修正をおこなったことで、部品同士の干渉もなく、理想的なモックを完成できました」(I氏)
タクトスイッチ® SKTAシリーズ静音タイプを搭載した新モデルは、発売後すぐにユーザーからも好意的な評価を得ました。「押しやすくて音が気にならない」「静かなのに確かな手応えがある」といった声が寄せられ、開発チームの狙い通りの効果が表れたのでした。
現在B社では、アルプスアルパイン協力のもと他シリーズの補聴器への展開を進めるとともに、グループ企業とも連携し、録音機能付きカメラやスタイラスペンなどへの応用も視野に入れています。また、ヘルスケア・音響・モバイルなど、操作性と静音性を求める市場からの関心も高まりつつあり、幅広い分野における設計課題の解決策として期待されています。

この課題を解決した製品・ソリューション
タクトスイッチ® SKTAシリーズ静音タイプ

外形 | 2.6 x 1.6mm |
---|---|
高さ | 0.7N:H0.52mm / 0.7N以外:H0.55mm |
作動力 | 0.7, 1.0, 1.3,1.6, 2.0, 2.4N |
耐久寿命 | 500,000回 |
耐水性 | IP6X相当, IPX8 |