
“分かってくれるパートナー”がいたからこそ実現できた。
明確な感触と設計合理性を両立する新スイッチ選定の舞台裏。
- 部署:
- 設計開発部
解決
「感触の統一」「小型薄型」「設計のしやすさ」をすべて満たすスイッチに出会えた!
情報収集のため訪れた展示会で、K氏はアルプスアルパインのブースに展示されていたタクトスイッチ® に強い印象を受けました。一見すると1段押しのように見えたそのスイッチは、実は2段階の押し込み操作が可能でありながらも、軽快でシャープなクリック感を備えていたのです。
「これなら他の操作部と同じ感触で統一できるかもしれないと、これまでにない可能性が広がりました」(K氏)

- 解決のポイント
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- ラバーコンタクトからの置き換えにより、操作感の統一と設計の簡素化を同時に実現
- 小型・薄型でスペース制約のある筐体設計にも対応
- 感触設計の自由度が高く、用途に応じた操作感のチューニングが容易に
後日、アルプスアルパインの技術営業に連絡を取り、候補モデルの相談を開始。操作力や構造サイズ、取り付け方向やモジュール内部での配置制限といった条件に対して、複数の案が提案されました。
「評価サンプルも短納期で対応してくれて、開発スピードを落とさずに進められたのは本当にありがたかったです。評価と調整を何度も繰り返してくれて、とことん対応いただけたこともあり、妥協せず理想の感触を追求できました」(K氏)
最終的に仕様と感触に納得のいくモデルにたどり着き、正式に採用を決定しました。これによりOEMへの提案もスムーズに進み、感触仕様を明文化できたことで工程設計やモジュール設計の手戻りも激減。工数は従来の1/4以下に削減されました。
「スイッチ構成そのものを見直すことで、感触の統一と構造的な合理性を両立できました。これまで妥協していた部分を解消できたことは、今後の設計においても大きな指針になります」(K氏)
今回の採用により、パワーウィンドウ操作部の“感触品質”は大きく進化。今後はシフトやセンターコンソールなど、さらなる展開も視野に入れているといいます。感触の整合性、小型・薄型設計、そして設計のしやすさ──その3点を満たしたダブルアクションタイプのタクトスイッチ® は、今後の車載インターフェイス開発の選択肢として大きな可能性を示しています。
この課題を解決した製品・ソリューション
タクトスイッチ® ダブルアクションタイプ

外形 | 8×8mm |
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高さ | 4mm |
作動力 | 1st: 3.8N / 2nd: 6.4N |
移動量 | 1st: 0.35mm / 2nd: 0.60mm |
動作寿命 | 100,000回 |
絶対最大定格 | 16V DC 50mA |