ALPSALPHAINE

# 5

学術機関との連携

感触の知見を広げ、
深化させるため、
学術機関や
国内外企業との
コラボレーションを
推進。

アルプスアルパインでは、「ハプティック®」の製品力を強化するだけでなく、その基盤となる技術知見の深耕にも力を注いでいます。学術機関との産学連携による研究や国内外企業とのコラボレーションなど、感触づくりをさらに高めるための取り組みをご紹介します。

JSTのACCEL
プロジェクトで、
触原色原理に基づく
研究・開発に参画

JST(科学技術振興機構)によるイノベーション指向の戦略的創造研究推進事業「ACCEL」。そのひとつである「触原色に立脚した身体性メディア技術の基盤構築と応用展開(2015~2020)」に、アルプスアルパインは開発当初から参画。東京大学の舘暲名誉教授が研究代表を務め、慶應義塾大学の南澤孝太教授、東京大学の篠田裕之教授、電気通信大学の梶本裕之教授など、この分野を牽引する研究者の方々が集まるプロジェクトの一員として研究・開発に携わりました。

ACCELは、革新的な研究成果を社会実装し、産業展開していくためのプロジェクトです。今後、社会実装が進むとされる「遠隔医療」や「遠隔操作」、「テレイグジスタンス」。その実現においては、感触の定量化と伝送が欠かせません。当プロジェクトでは色の三原色と同様に、力・振動・温度などの組み合わせでさまざまな感触を数値化・伝送する「触原色原理」に基づき、研究を行っています。アルプスアルパインは、このうち振動と温度の二要素を提示するモジュール開発に取り組み、ハプティック® リアクタとペルチェ素子を組み込んだ「二原触提示モジュール」を開発。それまで市場になかった触覚提示を可能にするとともに、多彩な分野での使用を見すえてモジュールの小型化や省電力などを実現しました。

バーチャルリアリティ、遠隔操作、テレイグジスタンスをはじめ、さまざまな領域でイノベーションを加速させるACCELでの取り組みを通じて、「ハプティック®」につながる感触への知見をさらに深耕しました。

視覚における三原色と同様、人の知覚原理に基づき触覚を分解・合成する

新たな力覚提示デバイス、
ハプティック® トリガー
を開発

ACCELでの研究・開発と並行して、アルプスアルパインは「ハプティック® トリガー」を開発しました。この独自の新たなデバイスは、アクチュエータ制御によって指にさまざまな力覚(触力覚)をフィードバックするもの。たとえばピストルとマシンガンの違い、マシンガンの弾がなくなった時の手ごたえのない感じなど、ゲームやVRの世界により豊かで臨場感あふれる力覚をもたらします。また、指先で果物やグミを握った時の潰れ具合や反発を再現することも可能です。

このハプティック® トリガーとACCELで開発した二原触提示モジュールを組み合わせることで、「力」「振動」「温度」の触原色原理三要素の提示にも挑戦。モノに触れた時の固さ・柔らかさ、温度、操作感などのリアルな表現を実現しました。お茶の入った湯飲みの熱さと硬さ、氷水を注いだコップの冷たさと氷が内側でぶつかる感覚、犬に触れた時の柔らかさや鼓動などを再現・伝送するデモ機を製作。
また、雪だるま表面のざらざらとした感覚を指への感触フィードバックで表現するなど、触覚の錯覚(錯触)も一つのデバイスで実現しています。

さらに、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科との共同研究では、ハプティック® トリガーや二原触提示モジュールを搭載したコントローラとロボットアームを連動させ、遠隔操作とリアルタイムに感触を伝送するデモ機を製作しました。人がコントローラを動かしたとおりにロボットアームがモノをつかむ操作などを実行。そして、ロボットアームがモノをつかんで検出した「力」「振動」「温度」の情報を、コントローラを介して瞬時に人の手に伝えることが可能です。

大学の研究室と
産学連携で、
「感性工学」の研究を推進

さらに当社では、「ハプティック®」をはじめとするHMIの感触づくりのノウハウを、階層的技術体系へとまとめ上げる取り組みを推進。複数の大学の研究室と産学連携で、「感性工学」の研究を継続的に行っています。

“人間の感性”という定性的な対象を定量的な物理指数に置き換えて、ものづくりに活用していくことを目指す感性工学。たとえば研究の一例として、「良い」「悪い」「心地よい」「不快」といった人の感じ方を表す言葉と、「移動量」「加重」「トルク」のようにHMIデバイスを設計するための物理量との関連性を分析。また、スイッチを押した際に、物理的な刺激がどのように生体反応へ変換されるか、人はそれをどのような言葉で表現するのかを統計的に数値化することで、感性の要求を開発につなげる研究を進めています。

長年にわたり培ってきたノウハウと、こうした研究活動に基づく新たな開発手法を活かしながら、アルプスアルパインはお客様が求める理想のフィーリングを、より効率的かつ正確に生み出していくことを目指しています。

国内外メーカーとの
コラボレーション

「ハプティック®」のポテンシャルを最大限に引き出すためには、ハードウェアのみならず、ソフトウェアや制御アルゴリズム、ミドルウェアとの効果的な融合が不可欠です。アルプスアルパインでは、国内外の有力企業と「ハプティック®」を通じたコラボレーションを進めています。

2019年10月には、米国のイマージョン社と「ハプティック®」関連の製品創出における協力協定を締結。さらに2020年4月、感触表現を進化させる革新的な「Active Sensing™ technology」を含めたライセンス契約を結び、車載向けHMI領域の強化を図っています。タッチフィードバックテクノロジーで世界をリードするイマージョン社は、その技術が30億台以上の製品に採用されています。アルプスアルパインは、世界初の車載触感デバイスとなった2001年のハプティックコマンダ®をイマージョン社と共同開発するなど、これまでさまざまな製品づくりにおいて連携を行ってきました。今回新たに協定を結んだことで、同社の先進的なソフトウェアや制御アルゴリズムを「ハプティック®」と掛け合わせて、触覚技術のイノベーションを実現し、次世代自動車や新サービスに欠かせないユーザーエクスペリエンスに優れた製品を生み出していきます。
また、日本屈指のミドルウェアメーカーであるCRI・ミドルウェア社との協業も行っています。幅広い感触ノウハウを有するアルプスアルパインと、音と映像に強く、近年は触覚の分野にも積極的に進出しているCRI・ミドルウェア社との組み合わせは、触覚に訴える製品開発を行う理想的な関係と言えます。今後はゲームやVR等のエンターテインメント領域をはじめ、アミューズメント、ヘルスケアなど多彩な市場への展開を見すえています。

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